(C)UTANOTECHO Inc.
※本インタビューは、「歌の手帖」2017年4月号収録の文章を当時のまま掲載しております
昨年から東京へ移住、レコード会社移籍第1弾『霧の川』がヒットし波に乗る丘みどり。注目の集まる新曲『佐渡の夕笛』に賭ける意気込みとは─。
大きな瞳のキャンディのようなルックスをフィーチャーしつつ、現在の心境を語ってもらった。
撮影/島﨑信一
10年を凝縮
■見ているだけで楽しくなる、クルクルと変わる表情で撮影を楽しんでくれた丘みどり。「30歳超えてますけど」と笑いつつ、ポーズもいろいろ。そんな愛らしさと快活な笑顔に包んだ、強い意志…。
昨年の大活躍で弾みをつけての2017年。色に例えると?
「赤ですね。真っ赤。燃えていきたいです。」
そういえば新曲『佐渡の夕笛』ジャケット写真、バックが赤ですね。あ、唐突ですが、デビューの頃のヘソ出しの衣装はとってあるんですか?
「あります。20着くらい作っていただいたので。モフモフの冬バージョンとか…(笑)」
スタイル変わってないですし、是非着てみていただきたい(笑)。話戻りますが、大活躍 …に見えた昨年、みどりちゃんにとってはどんな1年でしたか?
「初めてのことばかりでした。10年間仕事をしてきて …その10年の仕事量をぎゅっとまとめたら、去年1年と同じになると思います(笑)。
濃密で、忙しくさせていただけて。キャンペーンに次ぐキャンペーン、そしてキャンペーンの日々でした。」
ブログを見ていますが、本当に忙しそうで。うれしい出会いも多かったようですね。
「レコード店さんだけではなく、オープンスペースやカラオケ喫茶さん、カラオケスナックさんにも、たくさんお邪魔させていただいて。行ったことのなかった場所、とにかく“はじめまして”の場所へたくさん行こう、と。九州の天草や北海道の小樽まで。私を新人だと思ってらっしゃった方から、久しぶりにお会いできた方 …あたたかく迎えてくださってとても感激です」
そして、NHK「うたコン」をはじめテレビ・ラジオにも多く出演されて。
「いっぱい出していただいて、うれしいです。五木ひろしさんの “歌う!SHOW学校 ”にも。昨年末、五木さんが “(番組の)生徒が次々に紅白に出ているから、来年はみどりの番だね。頑張りなさい ”と言ってくださって。更に気合いが入りました」
ミステリアス演歌
さて、気合いの入る新曲『佐渡の夕笛』。前作に続き、みどりちゃんの伸びやかな中〜高音から低音まで、心地良く聴ける作品です。
特に“ラ行”の発音が好きですし(笑)、♬待ちわびる〜からのフレーズも沁みますねぇ。
「ありがとうございます。新曲は、前作の世界とそんなに離れないように作ってくださったんです。『霧の川』第2弾でいこう、と。女の情念シリーズ…ミステリアス演歌シリーズです!」
…ミステリアス? 『霧の川』は確かに、ミステリアスなのも頷けますが、新曲はどのあたりが…。
「主人公は、伝統芸能の“能”一家に生まれた娘なので島から出られないんですね。そういう設定がミステリアス、です(笑)。結ばれない相手…もう帰ってこない人とわかっているけど、何があっても待つという決断力、芯の強さも伝えたいんです」
能一家…?
「歌詞には出てこないんですが…バックボーンです(笑)。なので、PVは能舞台で撮影しました」
そうなんですね。結ばれない相手はどこへ行きましたか?
「相手は…京都に行ってしまって。行ってしまった、というよりも元々、京の都の方だったので戻られた…そういう歌の世界があるので、とても入りやすかったです。そして、前作は本当にたくさんのみなさまに唄っていただいたので、新曲も愛唱くださったらうれしいなぁ…Kリーグのみなさんにも、ぜひ。もう、“唄って欲しい”という気持ちを詰め込んだ歌ですので」
佐渡へ行ったことは?
「デビュー曲『おけさ渡り鳥』のころに行きまして…マネージャーさんと行って写真をいっぱい撮って――たらい舟に乗って、ちゃんと漕げました(笑)――歌の手帖さんに掲載していただいたんですよ。また行きたいです」
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恩返しを
今年の秋くらいには、どんな“丘みどり”になっていたい?
「うーん………………秋…そうですね、変わっていたいな、いろんなこと。やっぱり、私がどうこうというより、本当にファンのみなさんがいい方ばかりで。去年はいっぱい応援していただいたけれど…年末、大きな番組に出られるように頑張ろう、賞をいただけるように…と。でも、私はまだまだで、結果がついてこなくて恩返しが出来なかったので。
今年は、みなさんに年末“去年も楽しかったけど、今年の方が楽しかった。みんなで頑張ってよかったよね、あんなことやこんなことがあった”…と笑って話せるような1年にしたいです。なので秋口には、いろんなことが見えるようになっているといいな、と」
今年は、去年以上に突っ走る。
「はい!もちろん紅白や大きな賞だけが夢ではないですが、夢のひとつですし、みなさんに恩返ししたいです」
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夢が叶えられなかったら…『おけさ〜』の衣装を着てくれる?(笑)。
「そうしましょ、みなさんが喜んでくださるなら。…ホンマかな(笑)」
編集部後記
■最近では、女性のお客さまがグンと増えたという。同性のお客さまが増えたら売れる…と言われている通り、彼女の加速度も増すばかり。
着物を着る機会が多くなることもあり日本舞踊を習いはじめて3ヶ月、今は歌世界ひと筋。一心に進んでゆく。あたたかな応援の真ん中で弾ける大きな笑顔が見られるのも、遠くない未来かも。
会員証発行/直筆サイン入り生写真プレゼント/会報誌年4回発行ほか
詳しくは、丘みどり公式サイトへ
https://www.okamidori.com/
※本インタビューは、「歌の手帖」2017年4月号収録の文章を当時のまま掲載しております